肌にやさしい成分以外にも、地球環境や人、動物などすべてにやさしい企業の活動姿勢もオーガニックコスメブランドが注目されている理由の一つです。
オーガニックコスメを開発している企業やオーガニックの認証機関の多くは、

  • オーガニック栽培された自然由来の原料を使う
  • 動物実験をしない
  • 合成保存料、合成香料などを使用しない
  • パッケージや容器をエコなものにする

など、それぞれの企業や機関で環境に対する取り組みを積極的に行っています。
環境を守ろうとする姿勢を持つオーガニックコスメを開発する企業が増えることで、有機栽培が広がって、農薬による汚染や大気汚染などの環境問題が改善されることも期待されています。
このような活動姿勢が魅力的なオーガニックコスメが流行するようになるにつれ、「エシカルコスメ」という言葉が注目されるようになってきました。

2.エシカルコスメとは?

エシカルとは、「倫理的、道徳的」という意味です。
直訳すると、エシカルコスメは「倫理的なコスメ」となります。
直訳ではちょっとわかりにくいエシカルコスメは具体的にどんなコスメなのかについて、ご紹介していきます。

2-1.エシカルコスメってどんなコスメ?

エシカルコスメはオーガニックコスメと同じく、どんなコスメをエシカルコスメと言うのかについての基準や規定が決まっているわけではありません。
そんなエシカルコスメは、コスメの成分以外にも企業の活動姿勢までが魅力的なコスメを指します。
例えば次のような項目に当てはまるものがエシカルコスメになります。

  • 自然由来のオーガニック原料を使用している
  • 環境に配慮した容器を使用している
  • 製造の過程でも環境への配慮をしている
  • フェアトレードの推進などによる生産地での雇用に配慮をしている
  • 賃金などの労働条件についても人権を守るための配慮をしている
  • 売り上げの一部を社会貢献のための寄付に回している
  • 動物実験をしていない

このように使う人にやさしいだけではなく、地球にも動物にもやさしいコスメが、エシカルコスメです。
もちろん、例に挙げたすべての条件をクリアしている必要があるわけでもないし、例にはないような独自の企業努力をしているメーカーもあります。
エシカルコスメの具体例を見てみると、オーガニックコスメと似ているのがわかります。
では、オーガニックコスメとエシカルコスメはいったいどう違うのでしょうか。

2-2.オーガニックコスメとエシカルコスメはどう違うの?

オーガニックコスメもエシカルコスメもどちらも基準が決まっているわけではありませんが、「自然由来のオーガニック原料を使用している」という点では共通です。
それ以外の項目については、企業によって様々で、オーガニックコスメの中でもすべての項目を満たす企業努力をしているメーカーもあります。
つまり、オーガニックコスメの中でも、特に環境や動物などへの配慮がされているコスメが、エシカルコスメと言われる今大注目のコスメなのです。

3.徹底的に環境にやさしいエシカルコスメ

エシカルコスメは、オーガニックコスメと同じく農薬を使用しない有機農法で育てられた原料を使用している他、包装や容器にもエコなものが利用されている環境にやさしいコスメです。

3-1.自然を大切にするオーガニック農法

オーガニック農法とは、農薬などの化学薬品を使用せずに植物を育てる自然にやさしい農法です。
農薬の汚染から農作物を守るために、「3年以上農薬や化学薬品が使われていない農地で栽培すること」というような規定を設けている認証機関や企業もあります。
また、遺伝子組み換え植物が使わないようにするなどの配慮もされています。
遺伝子組み換え植物は、人体への影響、自然環境を破壊する可能性など、人だけでなく動物や環境への影響も心配されています。
農薬を使わずに済むというメリットの反面で、農薬と同じように環境や人体に悪影響を及ぼすという研究結果も発表されています。
できるだけ原材料の製造法や原産地などがきちんと表示されているメーカーを選んでおくと安心ですね。

3-2.エコ包装・エコ容器の利用

自然派化粧品のメーカーの中でも、特に環境に対して配慮がされているエシカルコスメは、包装や容器についても環境に配慮したものが使われています。
例えば、

  • 包装は簡易包装にする
  • 詰め替え用を作ることでゴミを減らす
  • 外箱の素材にリサイクル原料を利用する
  • 印刷に使うインクに野菜の油分を利用する

など、様々な工夫がされています。

3-3.クリーンエネルギーの利用

また、二酸化炭素や窒素化合物などの有害物質を排出しないクリーンエネルギーを利用する工夫をしているメーカーもあります。
例えば、

  • オフィスの電力を風力発電でまかなう
  • 輸送に使う車を低公害車にする
  • バナナペーパー、竹ペーパー、再生紙などを利用する
  • 屋上を緑化して雨水を利用する

などの工夫がされています。
エシカルコスメが注目されていることからも、キレイであるためには、地球環境を汚染から守ることが必要だという考えが多くの人から共感されていることがわかります。

4.環境だけでなく動物や人にもやさしいエシカルコスメ

エシカルコスメは、
・フェアトレードの普及によって人を守ることにつながる
・動物実験をしないことで動物も守ることにつながる
という環境だけでなく人にも動物やさしいコスメとしても注目されています。

4-1.今注目されているフェアトレードとは?

フェアトレードとは、発展途上国で生産されるものを適正な価格で継続的に購入することで、発展途上国に住む人の暮らしを改善しようという運動です。
1960年代にヨーロッパを中心に始まったこの運動は、今では世界に広がり、労働環境や賃金の改善、児童労働の撤廃などにつながっています。

4-2.人権を守るエシカルコスメ

エシカルコスメを開発しているメーカーの多くも、このフェアトレードを推進しています。
エシカルコスメを作るためには、天然由来のオーガニック原料が必要になります。
そこでコスメメーカーは、原料ごとに栽培に適した産地を探して、オーガニック農法などの技術を提供し、継続的に取引をすることで協力して製品を作っています。
こうすることで生産者の生活も安定するし、コスメメーカーにとっても継続的に高品質な原料を手に入れることができるようになったのです。

4-3.動物にもやさしいエシカルコスメ

エシカルコスメは、このように人権を守るだけでなく、動物を守るため「動物実験をしない」ことを基準にしているメーカーがほとんどです。
動物実験に関しては、動物愛護の立場からだけではなく、科学者の立場からも動物と人間は同じではないため動物実験をすることはあまり意味がないという意見も出ています。
そこで動物実験をしていないエシカルコスメのメーカーでは、人工皮膚を利用した抗シワ実験などが行われています。
もちろん成分的には、化学成分ではなくオーガニック栽培された天然成分だけが使われているため、安全面でも安心です。

5.キレイになりつつ社会貢献もできるエシカルコスメ

使うことで自分がキレイになるだけでなく、使うことを通して環境を守るという社会貢献ができるのが、エシカルコスメの魅力の一つです。
売上金の一部を寄付するなど、様々な社会貢献につながる運動を行っているメーカーも多くなっています。
コスメを通じて関わる自然や人とのつながりを実感することで、内面からあふれ出る美しさを手に入れてくださいね。

6.活動姿勢が魅力的なエシカルコスメブランドで本物のキレイを実現しよう

たくさんあるエシカルコスメブランドの中でも、活動姿勢が魅力的なブランドと活動内容をまとめておきました。
【ヴェレダ】
フェアトレードの推進を始めとして、環境や社会貢献の活動を積極的に行っているサスティナビリティ企業。
創始者であるシュタイナーの「自社は人類と世界全体のためにある」という理念に基づいて、バイオダイナミック有機栽培農法によって栽培した原料が使用されています。
ヴェレダU.S.A.では、オフィスの電力を100%風力発電でまかなうなどのクリーンエネルギーを利用する活動にも積極的に取り組んでいます。
ネイトゥルーの認証を受けていて、動物実験も行っていません。
【ドクターハウシュカ】
自社農園、世界各地のバイオダイナミック農園場、デメター農園、野生の中から選び抜かれた原料を使用しています。
保存料なしでも常温保存できる製法で作られるクオリティの高いコスメです。
NATRUE・BDIHの認証を受けていて、動物実験も行っていません。
【ジョンマスターオーガニック】
1991年、アメリカニューヨークのヘアサロンから誕生したブランド。
環境問題をトレンドではなく生き方として捉え、ニューヨークのサロンでは100%風力エネルギーを利用するなど環境保全活動にも積極的に取り組んでいます。
100%天然由来原料を使用すること、動物実験をしないことなどの12の厳しい基準を独自に設けています。
 
【アムリターラ】
農薬や化学肥料を使わないオーガニック原料を使用した国産のオーガニックコスメブランド。
100%グリーン電力の使用、バナナペーパーの利用、再生紙の利用などエコに配慮した取り組みを行っています。
フェアトレードの推進にも積極的で、「NGOシャプラニール」、「国境なき医師団」、「NPOオンザロード」、「あしなが東日本大地震・津波遺児募金」などへの寄付、復興支援などの活動も行われています。
動物実験を行わず、人工皮膚を利用した代替実験をしています。
【スプーン・スプーン】
「環境にいい」「社会にいい」「私にいい」の3つを叶える国産のオーガニックコスメブランド。
農薬を使わない原料を使用し、詰め替えボトル・簡易包装を利用して、ゴミの減量化にも努めています。
売り上げの一部を公益社団法人国土緑化推進機構「緑の募金」を通じて、森林保護に寄付したり、障害者雇用の促進などの社会貢献活動も積極的に行われています。
動物実験も行っていません。
【HANAオーガニック】
オーガニック比率の高さにこだわって作られている国産オーガニックブランド。
動物実験が行われていない原料を使用し、原料の栽培地までをすべて公開しています。
消費者にとってよりよいコスメを少しでも早く届けたいという思いから、あえてオーガニック認証を受けていません。
世界のオーガニック認証団体よりもさらに厳しい基準を自社で設けているため、安心して使えるコスメです。
自分がキレイになれるだけではなく、社会貢献までできてしまうのがエシカルコスメの人気の秘密です。
ぜひ、内側から美を引き出すことができるオーガニックの魅力を通じて、社会や自然とのつながりまでを感じてみてくださいね。